リニア中央新幹線 愛知のトンネル工事に向けJR東海が調査

リニア中央新幹線の建設でJR東海は、愛知県の地下深くで計画しているトンネルの掘削工事に向けて、名古屋市と春日井市で地表への影響や騒音などを調べる調査を開始しました。
リニア中央新幹線の品川−名古屋間の工事では、東京、神奈川、愛知で「大深度地下」と呼ばれる地表から40メートル以上の深さの地下にトンネルが掘り進められる計画です。
この工事に向けてJR東海は4月8日、名古屋市や春日井市で実際にトンネルを掘って振動による地表への影響や騒音などを調べる調査を開始しました。
このうち、春日井市内の工区では準備作業の段階で発生した機械トラブルで調査開始が当初の予定より1年半程度遅れているということですが、JR東海では開業時期への影響はないとしています。
調査で問題がないことが確認できれば、来年の春ごろに愛知県内で大深度地下のトンネル工事に着手する予定だということです。
リニアをめぐっては静岡県が水資源や生態系への悪影響が懸念されるとして着工を認めておらず、JR東海は静岡での工事に10年程度かかるとしているため今すぐ着工できたとしても開業は2034年以降になる計算です。