NISAの累計買い付け額が56兆円超え 政府目標に到達

日本証券業協会は19日、1〜2月の少額投資非課税制度(NISA)を通じた大手証券会社10社の買い付け額が3.8兆円だったと発表した。制度が始まった2014年からの累計の買い付け額は24年末に全金融機関で52.7兆円だった。合計すると政府が27年までの目標として掲げた56兆円を超えたことになる。
買い付け額は24年1月に新NISAが始まったのを機に急増した。23年末までの10年間に積み上がった金額は35.3兆円だったが、24年だけで20兆円弱も増えた。
新NISAは非課税で運用できる期間も恒久化し、長期目線での資産形成をめざす若者に裾野が広がった。年間の投資上限額が2〜3倍に増えたことも追い風となった。
政府は22年11月、NISA買い付け額を当時の28兆円から56兆円に倍増させる目標を設けた。NISA口座数は27年までに3400万口座を目指しているが、24年末時点では2560万口座にとどまっている。
19日に記者会見した日証協の森田敏夫会長は「本当の意味での定着に向けては国民の金融リテラシーの向上が非常に重要になる」と指摘した。「金融経済教育をという柱ができあがることによって流れが本物になる」と述べた。

2024年からの新しいNISA(少額投資非課税制度)導入で、多くの人の目が投資に向いています。旧制度とどこが違うのか、新NISAを効率的に使うにはどうすればいいのかなどをわかりやすく解説します。
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