メディアドゥがブロックチェーンを使った「ソーシャル映像視聴サービス」を開発

電子書籍取次大手の株式会社メディアドゥが、開発中のブロックチェーンプロダクトの第一弾として「ソーシャル映像視聴サービス」を開発しました。3月から業界関係者向けのアルファ版としてサービスを開始する予定です。 「ソーシャル映像視聴サービス」は、アニメのコン…

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電子書籍取次大手の株式会社メディアドゥが、開発中のブロックチェーンプロダクトの第一弾として「ソーシャル映像視聴サービス」を開発しました。3月から業界関係者向けのアルファ版としてサービスを開始する予定です。

「ソーシャル映像視聴サービス」は、アニメのコンテンツやゲーム実況を観ながら視聴者同士で盛り上がる、いわゆる「共同視聴サービス」をブロックチェーンにより進化させたもの。

ファンコミュニティやファンマーケティングの仕組みに共同視聴のサービスをブロックチェーンを使って高度に融合させることで「ファンがファンを呼んで盛り上がれる仕組みによって、共同視聴の体験に新たな価値を提供することをねらう」とのことです。

サービスの詳細は3月のアルファ版リリース時に明らかにする予定ですがブロックチェーンを活用して「サブスクリプションや広告モデルより高単価で販売可能なサービスプラットフォームを構築し、著作者に新たなマネタイズ方法を提供する」とのことです。

同社は20年9月に開かれた20年3月期第2四半期決算説明会で、デジタルコンテンツに(発行部数など)「個数の概念を持ち込みより大きな付加価値を実現するアセットモデル」をブロックチェーンにより導入する旨の説明をしています。今回もデジタルコンテンツにアセットなどの新しい概念を持ち込み新たなビジネスモデルを構築するものと見られます。

なお、「ソーシャル映像視聴サービス」では視聴・購買などユーザーの行動履歴を改ざんされていないことを保証する形で永続的に記録して分析することができ、ファンマーケティングに活用することも可能とのことです。

現在、メディアドゥはブロックチェーンを活用した5つのプロダクトを開発中です。「ソーシャル映像視聴サービス」はそのひとつ。昨年10月には「電子書籍」プロダクト(詳細未発表)のアルファ版をリリースし、関係者限定での利用を始めていますが外部向けに公開するプロダクトはこれが初めてです。

デジタルコンテンツの「アセット化」により、新しいビジネスモデル構築を目指すメディアドゥ(20年9月に開かれた「20年3月期第2四半期決算説明会資料」より)

開発中のプロダクトはいずれも同社がAmazonのAWS上で独自に開発したプラットフォームの上で稼動させる予定ですが、昨年資本提携したシンガポールのブロックチェーン企業Digital Entertainment Asset社のプラットフォーム「PlayMining」との連携する可能性もあるとのことです。

ブロックチェーンはプラットフォームの可能性を拡充する(20年9月に開かれた「20年3月期第2四半期決算説明会資料」より

《堀 鉄彦》

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堀 鉄彦

堀 鉄彦

1986年日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社。 日経イベント、日経パソコン、日経ネットナビなどの雑誌編集を経験後、独立し、2018年4月に(株)ブロックチェーンハブに参画。グループ内に(株)コンテンツジャパンを立ち上げる。ブロックチェーン×コンテンツのプロジェクトに取り組む。2019年10月にビヨンドブロックチェーン(株)の取締役に就任。電子出版制作・流通協議会や電子書籍を考える出版社の会など複数のメディア系業界団体でデジタル系サービスの動向レクチャーを定期的に行っています

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