「マグニフィセント7」株価、割高ではない-JPモルガンのマテイカ氏
(ブルームバーグ): ウォール街のストラテジストの間で、米大型テクノロジー株のバブル懸念を否定する声が増えている。
JPモルガン・チェースのチームは、米国株の記録的な上昇の原動力となったハイテク大手7社、「マグニフィセント・セブン」のバリュエーションは、S&P500種株価指数の他の構成銘柄との比較で、過去5年間の平均よりも低い水準にあると指摘した。
「マグニフィセント・セブンの強烈なアウトパフォームには懸念があるが、収益の伸びを考えると、数年前ほど買われ過ぎの水準にない」とストラテジストのミスラブ・マテイカ氏がリポートで論じた。
「これらの企業の業績が今後、期待外れにならないということではない。しかし、企業全般の利益が期待外れになる場合、これらの銘柄は(経済の強さに依存する)伝統的なシクリカル銘柄よりもまだ持ちこたえる可能性がある」と続けた。
ゴールドマン・サックス・グループのストラテジストも先週、米国株市場の集中度は過去数十年で最も高いが、上位銘柄のバリュエーションはハイテクバブルのピーク時よりもはるかに低いとの見解も示した。
アップル、グーグルの親会社アルファベット、アマゾン・ドット・コム、フェイスブックのオーナーであるメタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、エヌビディア、テスラで構成されるマグニフィセント・セブン銘柄は、昨年のS&P500種の上昇をけん引した。S&P500種は2024年に入り史上最高値を更新したが、これらの大型ハイテク株のパフォーマンスは最近乖離(かいり)している。
人工知能(AI)の花形であるエヌビディアが高値を連日更新する一方で、アップル株は今月、iPhoneの販売不振と規制圧力への懸念からテクニカル上の調整局面に入った。
先週のバンク・オブ・アメリカ(BofA)のリポートによると、テクノロジー株ファンドは過去最大の資金流出に見舞われた。それでも、ストラテジストのマイケル・ハートネット氏は、テクノロジー株にはまだまだ上昇余地があるとあらためて主張した。