JFEの20年3月期、純利益92%減に下方修正 JMUで投資損失

JFEホールディングスは12日、2020年3月期の連結純利益（国際会計基準）が前期比92%減の130億円になりそうだと発表した。80%減の330億円としていた従来予想から200億円引き下げた。持ち分法適用会社で造船国内2位のジャパンマリンユナイテッド（JMU）で減損損失を計上した影響で165億円の投資損失を計上することなどが響く。

売上高にあたる売上収益の予想は4%減の3兆7200億円、事業利益は81%減の450億円とそれぞれ従来予想から引き下げた。国内外の需要減少や鋼材市況の悪化により商社事業の利益が減少する。

併せて未定としていた20年3月期の期末配当を見送ると発表した。

都内で記者会見した寺畑雅史副社長は、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大の影響について「広州にある拠点は稼働を続けている」と述べた。同拠点は自動車会社向けの製品を製造しており「自動車工場の稼働再開が遅れると影響が出る可能性あり、影響を見極めている段階だ」と説明した。

同時に発表した19年4～12月期の連結決算は、売上収益が前年同期比3%減の2兆7915億円、純利益が83%減の269億円だった。

〔日経QUICKニュース（NQN）〕