JMU、大型オイル輸送船を引き渡し 環境規制対応
造船国内2位のジャパンマリンユナイテッド(JMU、横浜市)は呉事業所(広島県呉市)で製造していた大型オイルタンカー(VLCC)「HOU-EI」を船主の共栄タンカーに引き渡した。原油輸送で通る際、水深が浅いとされるマラッカ海峡を通るのに最適な船型として開発され、今回が10船目となる。
全長が約340メートル、幅60メートル、深さ約29メートルで、重量は約31万総トン。2020年1月から国際海事機関(IMO)は硫黄酸化物(SOx)の規制を強化しており、対応できるよう海水を噴霧して洗浄することでSOxを減らせる装置「SOxスクラバー」を搭載した。
船尾で渦のエネルギーを回収する仕組みや船の抵抗を減らすフィンなどを組み合わせて、過去に納入していた船と比べても燃費性能を向上している。
温暖化ガスの規制に対しても、20年以降の契約船に適用されるレベルに対応した。今回は10隻目。