KYBの今期、最終損益23億円の赤字 免震不正や米訴訟が重荷
KYBは6日、2019年3月期の連結最終損益(国際会計基準)が23億円の赤字(前期は152億円の黒字)となる見通しだと発表した。従来予想は160億円の黒字だった。免震・制振用オイルダンパーの検査工程における不正に関して、免震・制振用オイルダンパーの製作費用と免震用オイルダンパーの交換工事費用の合計144億円を製品保証引当金繰入額として計上した。関連し子会社のカヤバシステムマシナリーの有形固定資産を減損処理し20億円を計上したことも響く。
米国での集団民事訴訟で一部原告との和解金など44億円を計上したことも重荷となる。四輪車用油圧機器でも世界的に構造改革に伴う費用が発生する見通しだという。オランダ子会社の清算に伴い28億円をその他の収益として計上するものの補えない。
これに伴い、4~9月期の中間配当は無配(前年同期は7円)とすると発表した。
売上高予想は前期比6%増の4160億円との見通しを据え置いた。
同時に発表した4~9月期の連結決算は、最終損益が119億円の赤字(前年同期は72億円の黒字)だった。売上高は7%増の2027億円だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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