QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2018/10/18)
・ACサーボモータ減速で今期業績は想定比下振れへ
19/2期上期の連結業績は営業利益が305億円となり、上期として過去最高に。ただ、ACサーボモータの減速を主因に、会社は通期計画を下方修正。営業利益を655億円→590億円に減額した。企業価値研究所も今回19/2期予想を減額する(営業利益680億円→600億円)。下期の為替想定を円安方向に見直したが、業績の牽引役となってきた収益性の高いACサーボモータの減速の影響を重くみた。ACサーボモータの減速で、全体の業績回復の勢いも削がれた感は否めない。ただ、インバータやロボットは概ね堅調なため、業績は底堅いとみる。
・引き続き業績伸長見込むが来期、再来期予想も減額
当研究所の20/2期、21/2期予想もやや減額。為替想定を円安に見直したが、半導体関連需要の減速や米中貿易摩擦による中国の設備投資需要の減退懸念などを考慮した。引き続き業績伸長が続くという見方は維持する。インバータやロボットの堅調推移を予想。ACサーボモータも5G関連需要の活発化等で20/2期半ばからの回復を見込む。19/2期の会社の増配計画は変更ないとみる。
・リスクファクター ~為替、顧客の部材、貿易摩擦等
・アナリストの投資判断 ~PERは高まり難いとみるが底堅い業績は株価の下支えに
株価は今年1月に上場来高値6120円を付けた後は調整。PERは1月に30倍台後半まで高まったが、現状は当研究所の19/2期予想ベースで約19倍。機械・電気機器セクターの平均に比べやや高めだが、同社の過去の平均(過去3年平均は約23倍)を下回り、割安感がある。米中貿易摩擦問題を受け設備投資・FA関連株全般のセンチメントは悪化気味の状態が続きそうで、業績計画を下方修正した影響などもあり、当面はPERが大きく高まる展開は想定し難い。底堅い推移が見込まれる業績への期待は株価の下支え要因となろう。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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