[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

暑い夏がやってきたけれど、古民家の廊下はひんやりして、転がるにはもってこい。
お気楽な午後をすごしているのは、コロ・メメの仲良し兄弟です。
奥のおカッパ髪くんがコロ。手前のハチワレくんがメメ。

飼い主のタニアさんは、12年前に来日したイタリア女性。



千葉市の外れ、畑と田んぼに囲まれた農村の自然の中で、自分で収穫した有機野菜を使った料理を出す、土日・祝日のみのカフェレストランをやっています。
朗らかで、気さくなタニアさんの作るイタリア家庭料理はとってもおいしくて、いろんな人が集まってきます。



コロとメメは、営業中のお店部分には立ち入り禁止。
自分たちの部屋でまったりしていることも多いのですが、時折、廊下や玄関に揃って姿を現しては、猫好き客を喜ばせています。



こんな風に、靴箱に入り込んでいたり。



花台に載っていたり。



もしかしたら、お見送りもしてくれるかも。

タニアさんは、都内で人気店「タニアのレストラン＆バー」を開いていましたが、コロナ禍でいったん休業。レストランの農園があったこの地に都内から通って、有機野菜料理もを提供するカフェを開いたのでした。

タニアさんは野菜も料理も大好きですが、動物も大好き。困った動物に出会うと見捨てることはできません。
東京の家には、犬のPuffy(ププちゃん・9歳)と、サビ猫のMarble(マブちゃん・4歳)がいます。マブちゃんは、4年前の8月、帰宅途中の深夜に川べりで出合った捨て猫たちの1匹。 暗闇に子猫の鳴き声を聞きつけ、自転車で通りかかった女性の手助けを得て、段ボールに入れられて捨てられていた生まれたての子猫7匹を発見。



2匹は衰弱していて助かりませんでしたが、5匹を懸命に育てました。
「8月から10月にかけて、お仕事休んで、子猫育て。それはそれは大変で、私、ゾンビのようになりました（笑）」
譲渡先を見つけ、残した1匹が、一番小さかったサビ猫です。
「見に来た人が、言葉には出さないけれど、サビはブスって思ってるのがわかって。それなら、うちの子にしよう、と。もちろん、サビはとってもかわいいです！」



ププちゃんをお母さんと慕って大きくなったマブちゃん。



今でも、こんなに仲良しです。
「今、東京には、娘3人です」と、笑うタニアさん。
ププちゃんとマブちゃんと......そう、タニアさんの愛娘でちょうど10カ月を迎えたハナちゃんです。
そして3年前、この地で出会ったのが、ノラの母さんから生まれた子猫3匹。三毛の女の子と、黒白兄弟2匹でした。三毛は、ご近所にもらわれていき、黒白兄弟コロとメメは、千葉の家猫になりました。



今では、ふわふわの男前兄弟に。
お店に入りたくて戸をトントンするのはメメくんで、その後ろに控えるのがコロくんだそうです。



奥庭には鶏たちもいます。「もらってくれないか」と言われ、引き受けた子たち。おいしい卵を産んでくれます。
最近では、飼い主さんが亡くなって行き場のなかったヤギ2匹もやってきました。


ラテちゃん。


モカくん。

毎日おいしい草や葉をモグモグ食べています。
千葉の動物たちは、ちゃんとお世話を手伝ってくれる方たちがいます。



タニアさんの畑では、イタリア種の野菜もたくさん。ことに、トマトはふんだんに料理に使われます。大自然と動物と平和を愛するタニアさんの作る料理やケーキや、淹れる珈琲のおいしさのヒミツ。それは、「自然の中でリラックスして、おいしいものを喜んで食べてもらいたい」という混じりけのない「滋味」にあるのだと納得しました。

※Tania's café
千葉市若葉区多部田町1531-8
土曜・日曜・祝日の11:00～と13:30～の時間制
要予約　080-4413-0329
（工事中なのでナビでは行き止まりに。道がわかりにくいので、お店のインスタトップにある動画で確認のこと）
Instagram　→　@tania_s_cafe

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「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。


『猫との約束』
猫は人生にドラマを運んでくる。ささやかでも、至福のドラマを


『寄りそう猫』
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。


『猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。


『里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。


『しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化！