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クレディS、東京の上級プライベートバンカー退社-20数人と共に移籍

  • シニアプライベートバンカーだった永倉氏、LGTで日本の事業指揮
  • クレディSでは東京の株式セールス・トレーディング責任者も退社

スイスの銀行クレディ・スイス・グループ傘下のクレディ・スイス証券でシニアプライベートバンカーだった永倉義孝氏が退社し、LGTが日本で進める新事業の立ち上げを率いていることが、事情を知る複数の関係者の話で分かった。

  この移籍が公にされていないとして匿名を要請した関係者によると、LGTは日本で新たなプライベートバンキング事業の発足を準備しているところで、永倉氏は日本担当のマーケット責任者として今年に入り勤務を開始した。同氏のほか、およそ20数人がクレディ・スイスからLGTに移籍したか、移籍の過程にあるという。

  クレディ・スイス証券では東京の株式セールス・トレーディング責任者だったラス・マクファーランド氏も退社。同氏はバンク・オブ・アメリカ(BofA)に加わる。クレディ・スイスはファミリーオフィス、アルケゴス・キャピタル・マネジメントのポジション清算に絡み約55億ドル(約6000億円)の損失を出したほか、英金融ベンチャー、グリーンシル・キャピタルが破綻するなど相次ぐトラブルで揺らいでいる。先週には約18億スイス・フラン(約2150億円)の資本調達を余儀なくされた。

クレディS、18億フランの資本調達-アルケゴス絡み追加損失へ (1)

  クレディ・スイスのニューヨークにおける担当者、LGTのシンガポールの担当者はそれぞれコメントを控え、永倉氏もコメントしなかった。

  LGTは一世紀近くにわたりリヒテンシュタイン侯爵一族が管理する金融企業で、昨年の発表によると、プライベートバンキング部門の運用資産は約1700億スイス・フランだった。

原題:
Credit Suisse’s Key Tokyo Private Banker Leads Exodus to LGT (1)(抜粋)

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