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中国がリアルタイムデータ提供廃止へ、本土株への外国マネー流入指標

  • リアルタイムデータの提供は約1カ月後に停止-上海・深圳証取
  • 外国勢ファンドの売り、株価急落時に悲観論を悪化させたとの見方

中国は香港から本土株式市場への流入資金に関するリアルタイムデータの提供を近く停止する。株式相互取引(ストックコネクト)を経由した香港から本土への資金フローは外国人投資家のセンチメントを示す指標として注視されてきたもので、これが得られなくなる。

  上海および深圳証券取引所が前週末12日遅くに発表した声明によると、リアルタイムデータの提供は約1カ月後に停止される。両取引所はこれに代わり、引け後に1日当たりの取引高の詳細を提供する。

  今回の動きは、株式市場の下支えを狙った中国当局の新たな取り組みとなるかもしれない。中国株はここ1年、個人投資家の信頼感喪失と外資系ファンドの資金引き揚げで苦戦を強いられてきた。外国勢ファンドによる売りは、株価急落時に悲観論を悪化させたと見られており、市場関係者からは昨年、日中の資金フローに関するデータを不明瞭にするよう当局に求める声も上がっていた。

  ストックコネクトを通じて取引された本土株の1日当たり平均取引額は3月に総取引高の約14%を占めた。

  華鑫証券の厳凱文アナリストは「投資家にとっては市場動向を把握する手だてが1つ減ることになり、慣れるのに時間がかかるだろう」と指摘。「しかし、これもまた長期視点に立った投資へと誘導する規制当局の手法の一つだ」と述べた。

Selling By Foreigners Worsened Sentiment in 2023
 
 

原題:China to End Live Feed on Gauge of Foreign Flows Into Stocks (1)(抜粋)

 

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