TSMC、2024年の半導体市場見通しを下げ-スマホ・PC販売低迷で
Jane Lanhee Lee-
半導体市場(メモリーチップ除く)の伸び予想を約10%に下方修正
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半導体メーカー、AIか消費者製品向けかで明暗分かれる
半導体の受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)はスマートフォンやパソコン(PC)販売がなお弱いとして、今年の半導体市場の成長見通しを下方修正した。
2024年の半導体市場(メモリーチップ除く)の伸びを約10%とし、これを上回る水準だった従来予想から引き下げた。魏哲家最高経営責任者(CEO)はまた、TSMCがトップを走るファウンドリー(受託生産)セクターの成長見通しも下方修正した。
魏CEOはアナリストとの電話会議で「マクロ経済と地政学的な不透明感が根強く、消費者心理とエンドマーケット需要を圧迫する可能性がある」と述べた。18日の米国株式市場で、TSMCの米国預託証券(ADR)一時6.3%下落し、日中の下げとしてはおよそ1年ぶりの大きさを記録した。
TSMCが発表した1-3月(第1四半期)決算は、4-6月の売上高見通しが市場予想を上回るなど好調な内容で、人工知能(AI)関連需要から追い風を受ける半導体メーカーの成長を再確認した。だが、今回の市場見通しの下方修正は、半導体メーカーの中でもAI処理用の最先端チップを設計・製造するメーカーと消費者製品向けチップを手がけるメーカーとの間で明暗が分かれていることを浮き彫りにする。
TSMC売上高見通しが市場予想上回る、AI寄与-設備投資据え置き
原題:TSMC Lowers Chip Market Outlook as Consumer Weakness Persists(抜粋)
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