りんくうメディカルクリニックが大阪府泉佐野市に新型コロナウイルス抗体含有点鼻型予防品を無償提供
GLOCAL MISSION Times 編集部
2020/04/13 (月) - 07:00

医療法人紀隆会りんくうメディカルクリニックは、新型コロナウイルスの拡大防止のため、塚本 康浩教授(京都府立大学・現学長)開発の抗体を用い院内調製した「新型コロナウイルス抗体含有・点鼻型予防品」を大阪府泉佐野市に無償で提供し、同市との間で感染症予防及び拡大防止のための協定を4月9日に締結した。

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新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るう中、4月7日には政府対策本部が大阪府を含む7都府県を対象として「緊急事態宣言」を発出され、泉佐野市内においても感染者が確認されている。

感染者等のケアにあたる医療従事者や、窓口業務など不特定多数の対面対応する行政担当者など、地域の医療や行政などの最前線に立つ人々の感染予防と、感染症に対する地域支援策の一つとして、塚本 康浩教授(京都府立大学・現学長)の協力により実現したという。

「新型コロナウイルス抗体含有点鼻型予防品」について

当製品は、塚本 康浩教授(京都府立大学・現学長)開発の「新型コロナウイルスCOVID-19に反応するダチョウ抗体」を用いて、院内にて点鼻用に調製したものです。この抗体は、新型コロナウイルスのspike protein(スパイクプロテイン・人体に感染する際に必要な分子)に結合することで、鼻腔などに新型コロナウイルスが侵入しても感染を抑制できる可能性が高まります。本製剤は点鼻や咽頭に噴霧することにより、通常の感染防護だけよりも3-4時間程度、より強力に人体への感染を予防できると考えられます。

「新型コロナウイルスCOVID-19に反応するダチョウ抗体」について


開発者:京都府立大学 学長 塚本 康浩先生のコメント

新型コロナウイルスCOVID-19に反応するダチョウ抗体の開発に成功いたしました。私の研究室では、これまでも驚異的な免疫力を誇るダチョウの卵から各種病原体を不活性化する抗体の大量生産を行い感染症予防などに用いてきましたが、この度、COVID-19のウイルスの一部(spike protein)に結合するダチョウの大量作製に成功いたしました。spike proteinは新型コロナウイルスがヒトに感染する時に不可欠な分子ですが、ダチョウ抗体が結合することによってその感染力は大きく抑制できます。研究室で2020年2月に実施したELISA試験により、私たちが開発したダチョウ抗体がspike proteinに強く結合することを確認いたしました。現在、海外の関連機関と共同でCOVID-19臨床株を用いた感染実験、つまり生きたウイルスの「感染抑制実験」を行っております。また、死滅化したCOVID-19ウイルスをダチョウに免疫することで、さらなるダチョウ抗体のパージョンアップも行っていきます。



「医療法人紀隆会りんくうメディカルクリニック」について

医療法人紀隆会りんくうメディカルクリニックは、地域活性化総合特区に指定された泉佐野市りんくうタウン地区における国際医療拠点施設の一つである「メディカルりんくうポート」内にあります。遺伝子治療や光免疫療法などの先進的ながん治療や各種予防医療などを国内外の患者様に提供しており、医療における国際交流や先進医療の提供を通じ幅広く世の中の健康に貢献できるクリニックを目指しております。
URL:https://rinku-medical-clinic.com/

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