欧州委、米J&Jによる武田の手術用パッチ剤買収計画を本格調査

ロイター
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ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のロゴ
3月25日、欧州連合(EU)欧州委員会は、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の子会社エチコンによる武田薬品工業の手術用パッチ剤事業買収計画について、競争上の懸念があるとして本格調査を開始した。写真は2019年9月17日、ニューヨーク証券取引所で撮影されたJ&Jのロゴ(2020年 ロイター/Brendan McDermid)

[ブリュッセル 25日 ロイター] – 欧州連合(EU)欧州委員会は、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の子会社エチコンによる武田薬品工業の手術用パッチ剤事業買収計画について、競争上の懸念があるとして本格調査を開始した。

武田は昨年5月、手術用のパッチ剤「タコシル」をエチコンに4億ドルで売却すると発表した。

欧州委は予備調査に基づき、同買収が消費者の選択肢を狭め、価格上昇につながる可能性があるとの懸念を表明。タコシルが欧州市場で最大のシェアを占め、J&Jが欧州を除く世界市場で手術用パッチ剤の大手メーカーであることを理由に挙げた。

欧州委はまた、高額な開発費を必要とする同事業では、新規参入者はあまり見込めないと指摘。

ベステアー欧州委員(競争政策担当)は声明で、手術用パッチ剤市場は集中度が高いため、同買収案が医師や患者の選択肢を狭めたり、医療サービスの価格上昇や競合商品の開発の遅れにつながらないかどうかを「慎重に見極める必要がある」と表明した。

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