楽天の1~6月期、274億円の最終赤字 携帯事業の投資が重荷
楽天が11日発表した2020年1~6月期の連結決算(国際会計基準)は、最終損益が274億円の赤字(前年同期は1002億円の黒字)だった。携帯電話事業への先行投資が重荷となった。インターネット旅行予約サービスなどの不振も収益を押し下げた。
売上高にあたる売上収益は前年同期比16%増の6787億円、営業損益は207億円の赤字(前年同期は1118億円の黒字)だった。ECを含むインターネットサービスは新型コロナウイルス感染拡大に伴う巣ごもり消費の拡大で取扱高が増えたが、「楽天トラベル」やスポーツサービスが落ち込んだ。モバイル事業も売上収益は増えたものの、基地局整備などの費用が増加し、セグメントでの損失は824億円に上った。一方、「楽天カード」や銀行サービス、証券サービスは顧客基盤が拡大し「フィンテック」セグメントとして増収増益となった。
20年12月期の業績予想は開示していないが、株式市況の影響を大きく受ける証券サービスを除いた連結売上収益は「前期と比べ2桁の成長を目指す」とする従来目標を据え置いた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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