中小河川の浸水想定を支援 国、手引作成へ
国土交通省は8日までに、中小河川が氾濫した際の浸水想定区域の設定を支援するため、具体的な手法を解説する都道府県向けの手引を6月までに作ることを明らかにした。対象河川の選択は都道府県に委ねるが、できるだけ多くの河川で設定し、住民に情報提供するよう呼び掛ける。
水防法で浸水想定区域の設定対象にしているのは比較的規模が大きい河川が中心。しかし2019年の台風19号では都道府県管理の中小河川で浸水被害が相次いだため、7日の有識者検討会で手引作成の方針を示した。
国交省によると、台風19号で堤防が決壊した県管理河川のうち、6割程度が区域設定の対象でなかった。中小河川への浸水想定拡大や、想定を踏まえてハザードマップを充実させる考えは、赤羽一嘉国交相が台風後の記者会見で表明していた。〔共同〕