電子政府推進へ共同研究 日エストニア首脳会談
安倍晋三首相は10日、首相官邸でエストニアのラタス首相と会談した。両氏は電子政府の推進に向けた共同研究に関する覚書などの署名式に立ち会った。三井住友トラスト・ホールディングスとエストニアのサイバネティカ社が協力して、日本で電子政府の基盤となる主要技術の共同研究を始める。
安倍首相は共同記者発表で「ICT分野で世界最先端を走るエストニアは普遍的価値を共有する重要なパートナーだ。今回の訪日を契機に二国関係を力強く発展させたい」と語った。会談には元大関把瑠都で、現在は国会議員のカイド・ホーベルソン氏も同席した。
エストニアはICT分野やサイバー防衛での取り組みが進む。2005年には世界初の本格的なインターネット投票を実施した。08年には北大西洋条約機構(NATO)サイバー防衛協力センターを誘致した。サイバネティカ社は電子投票ソフトの開発やセキュリティシステムの構築などを手掛けている。