NY商品、原油が反落 米戦略備蓄の放出発表で 金は小反発
【NQNニューヨーク=川内資子】14日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は3営業日ぶりに反落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で、期近の3月物は前日比1.08ドル(1.3%)安の1バレル79.06ドルで取引を終えた。米国の戦略石油備蓄の放出で需給が緩むとの見方から売りが優勢となった。
米エネルギー省は13日午後、2023会計年度中に2600万バレルの戦略備蓄を放出する方針に従い、販売通知を発表した。4月1日から6月30日までに放出する。米政府は昨年も備蓄を放出したが、市場では今年は見送るとの見方もあった。
朝方発表の1月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想以上に上昇した。米国でのインフレ圧力の根強さが意識され、外国為替市場でドルが対円などで上昇。ドル建てで取引される原油先物の売りを促した。
ニューヨーク金先物相場は4営業日ぶりに小反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である4月物は前日比1.9ドル(0.1%)高の1トロイオンス1865.4ドルで終えた。米CPIを受けて米長期金利が上昇し、金利の付かない資産である金先物には売りが先行した。ただ、売り一巡後は値ごろ感からの買いが優勢となり、小幅に上げて終えた。