鳥越製粉総会、株主提案を否決 増配や自社株買いなど
鳥越製粉が28日に開いた定時株主総会で、香港の投資会社系列のリムジャパンイベントマスターファンドによる株主提案が否決された。リムは鳥越製粉のPBR(株価純資産倍率)が0.4倍と低水準にとどまることを批判し、増配や自社株買いなどを要求していた。配当や取締役選任に関する3つの会社提案は可決された。
総会は福岡県うきは市で午前10時に始まり、1時間15分ほどで終了した。同社の株式を12年間保有しているという個人投資家の男性(72)は「提案した株主は鳥越製粉の歴史をわかっていない。総会で賛成した出席者はほとんどいなかった」と話した。
リムはアクティビスト(物言う株主)として知られる。鳥越製粉が28日に開示した有価証券報告書によると、リムは2023年12月31日時点で発行済み株式の2.2%を保有する大株主となっている。
今回の株主総会で、リムは鳥越製粉に(1)23年12月期末の1株当たりの配当を45円に引き上げること(2)25年3月末までに約15億円の自社株買いを実施すること(3)25年末までに政策保有株式をすべて売却すること――などの5項目を提案していた。会社側はこの株主提案全てに反対を表明していた。
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