首相、有報の開示「株主総会前に」 環境整備に意欲
岸田文雄首相は3日、有価証券報告書の開示時期を企業の株主総会前にする環境整備について「金融庁を中心に検討を進める」と表明した。首相官邸で開いたコーポレートガバナンス(企業統治)改革の推進に向けた意見交換会で発言した。
首相は「日本市場への評価の高まりを確かなものとするために、コーポレートガバナンス改革を不断に強化していく必要がある」と主張した。会合には鈴木俊一金融相や村井英樹官房副長官らが参加した。
民間から国際コーポレート・ガバナンス・ネットワーク(ICGN)のケリー・ワリング最高経営責任者(CEO)やモルガン・スタンレーのテッド・ピックCEOらが出席した。
ワリング氏は会合後、記者団に「有報を株主総会の前に公表することが日本にとって有利だ」と強調した。