経営者目線

黒田日銀総裁へ「公開質問状」 聞きたい…日銀が上場企業の大株主になっている現状は異常だ

黒田総裁が繰り返す「出口戦略は時期尚早」に異論あり
黒田総裁が繰り返す「出口戦略は時期尚早」に異論あり

★(20)

私は、黒田バズーカには必ず「副作用」があると思っている。議員時代、委員会質疑をはじめ、何度も日銀を取り上げ、質問を行ってきた。

直接、黒田東彦(はるひこ)総裁への回答を求めたが、日銀側は理事クラスが出てくるだけで、一度も本人から納得のいく回答がなかった。なのでこの場で、黒田総裁への「公開質問状」という形で、その問題提起をしたい。

アベノミクスの1本目の矢である「大胆な金融緩和」について、私は3本目の矢である「規制緩和」による経済成長の実現とセットだと当然思っていたし、だから賛成だった。

しかし、規制緩和は、既得権と業界票で、なかなか実現されない。内閣府によると、名目GDP成長率は2020年以降で3・0%以上を想定しているが、ここ数年の実績を見る限り、楽観的すぎる数字だ。

「黒田総裁だって、経済成長率の見通しが甘いと、本当は思っているのではないか」。さらに「黒田総裁も本来もっと規制緩和による経済成長を実現してくれと怒っているのではないか」をまず聞きたい。

そして、最悪のシナリオについても聞きたい。日銀は2019年7月末時点で、約480兆円規模の国債を保有している。17年発行分だと、「75%」の国債を日銀が保有している状況だ。

そもそも、このまま、日銀が一生国債を買い続けるのか。日銀が買いを控え、国債の買い手が付かなくなった場合、海外をはじめとする買い手は、この金利では買わず、金利が上がることになる、その金利負担で、国家財政がひっ迫し、財政破綻の危機もある。「黒田総裁は、国債の金利上昇の最悪シナリオをどう思っているのか」ぜひ、聞きたい。

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